最高のチームにしなきゃ。
35,6 歳のとき、会社でもっとも花形のシステムのリーダーになりました。業界の中でも進んでいるシステムとして話題になっていて、同業他社はこのシステムを利用したいために、進んで傘下に入ってくるようなシステムでした。
メンバーは 20 名。日本で最高のシステムを担当するのだから、チームも最高のものにしなければと張り切っていました。
そのとき私の考えていた「最高のチーム」とは「仕事のできるチーム」。
私の満足するレベルに達しなければ、決してレビューで OK を出さず、本番さえも延期させていました。
当然、メンバーは疲弊し、私だけが全力疾走をして、振り返ると誰も後ろにいない状態。品質は良かったけど、メンバーからは笑顔が消えました。
あのときのやり方が全て間違っていたとは思いません。周囲の期待がものすごく大きく、あのときのやり方でなかったら品質を保つことができませんでした。
重大なトラブルを起こすと、システムに詳しくない人たちから様々な不毛な要求を突きつけられ、メンバーは疲弊します。そんなチームを数多く見てきました。
あのときの私を縛っていたものは何だったのでしょうか。一生懸命仕事をすれば報われる、という思いだったのかもしれません。