社内SEになりました

社内SEは本当に楽なのか?ユーザー系IT企業とSierとの違いは?これからIT企業への就職や転職を考えている人むけに、ユーザー系IT企業から社内SEに40代で転職した筆者がITエンジニアの仕事内容やプロジェクト管理のノウハウ等をご紹介。

システム運用(サービスデスク)

システム運用のサービスデスクの説明です。

サービスデスクとはシステムの不具合や、ユーザーの問い合わせに対応する窓口のことです。

ここでのユーザーとは、提供するサービスや製品の顧客だけでなく、社内システムを利用する社員も含みます。

1.ヘルプデスクとの違い

サービスデスクは、ヘルプデスクと呼ばれることもありますが、ヘルプデスクは一次受けとしての機能であることに対して、ITIL的なサービスデスクはインシデントの発生からクローズまでの責任を負い、ユーザー窓口も最後までヘルプデスクが対応します。

そのためサービスデスクは、顧客満足度に影響を与える極めて重要な機能で、以下のようなスキルを必要とされます。

・インシデントを解決するための技術的スキル

・ユーザーが本当に欲しい情報や期待している事を正確に把握するスキル

・ユーザーに理解しやすいITサービスに関する情報発進や意識喚起ができるスキル

ヘルプデスクとの大きな違いは、能動的に情報発信をすることです。

2.アーランC式

サービスデスク、ヘルプデスク、コールセンター、コンタクトセンター、いろいろ呼び方が異なり、役割・責任範囲も異なるそれらですが、ユーザーからの問合せを受けるという点では共通しています。

そしてユーザーからの問合せを受けるにあたって、何人必要なのか?という悩みも共通です。

どんなにスキルの高い人材を配置しても、人数が不足してユーザーからの問合せが繋がりにくい状態であれば、顧客満足が低下します。かといって過剰に人を配置すれば人件費がかさみます。

その悩みを解決するのが、アーランC式と呼ばれる統計学の数式です。

アーランC式のインプットは、「1時間あたりのコール数」「平均処理時間」「応答率」です。

例えば、1時間あたり100件の問合せがあり、1件あたりの対応時間が10分、応答率を90%とした場合、必要な席数(要員数)は24席と導き出されます。

応答率を100%にすると、32席必要となり、80%に下げると22席となります。

この数式は、システムの同時接続数を求める際にも利用できますので、知っていると便利な数式です。

【振り返り】

サービスデスクの説明は以上で終了となります。次回はサービスレベル管理の説明をしていきたいと思います。

①インシデント管理
②問題管理
③構成管理
④変更管理
⑤リリース管理
⑥サービスデスク
⑦サービスレベル管理
⑧キャパシティ管理
⑨可用性管理
⑩ITサービス財務管理
⑪ITサービス継続性管理