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社内SEは本当に楽なのか?ユーザー系IT企業とSierとの違いは?これからIT企業への就職や転職を考えている人むけに、ユーザー系IT企業から社内SEに40代で転職した筆者がITエンジニアの仕事内容やプロジェクト管理のノウハウ等をご紹介。

プロジェクト管理のキモ(コミュニケーション管理)

プロジェクト管理の中のコミュニケーション管理の説明です。

「コミュニケーション」という言葉は厄介です。コミュニケーションが悪い、コミュニケーションを良くしよう、何となく言っていることは分かるような気がしますが、実は具体的に何を言っているのかが分からないのが「コミュニケーション」という言葉の定義の曖昧さです。

ステークホルダー管理と何が違うの?とも思ってしまいます。実はもともとはステークホルダー管理は、PMBOKではコミュニケーション管理の一部でしたが、ある時から独立した経緯があります。

本来のコミュニケーション管理は、ステークホルダー管理と同様にテクニカルスキルではなく、ヒューマンスキルです。PMBOKはどんどんヒューマンスキルを重視する体系になっていっているのです。

もちろんヒューマンスキルもコンセプチュアルスキルも、プロジェクトを推進する上ではとても重要です。でもこの2つのスキルは、「このようなやり方をすれば、一定のレベルの仕事ができますよ」という類いのものではありません。そのようなものを体系化したところで、概念的な説明で終わってしまいます。

体系化することで意味のあるものは、テクニカルスキルです。

テクニカルスキルとしてのコミュニケーション管理は、管理というよりも計画です。プロジェクトでのコミュニケーションは、会議とそれ以外とで大きく分かれます。

1.会議

プロジェクト開始前に、どのような会議体を設けるかを計画します。

「会議の目的」「開催頻度」「開催場所」「主催者」「参加者」「承認事項と承認者」「主な会議書類」等を計画します。

例えば、進捗報告会は、毎週月曜日に発注者のオフィスで実施し、主催者は発注者側のPM、参加者は発注者側はPMとPJメンバー、ベンダーはPM、PL。承認事項は課題の対応内容で、承認者は発注者側のPM。主な会議書類は、進捗報告書、課題管理表、WBSといった感じです。

さらに細かくルールを設定する場合には、招集は誰がどんなタイミング(3日前?1週間前?)で、どのような手段(メール?)で招集をして、議事録は誰がいつまでに書いて、資料はいつまでに関係者に誰が送って、持ち帰り事項はいつまでに回答するか、といったこともルール化しておくと、プロジェクトの運営がスムーズに進みます。

2.会議以外でのコミュニケーション

会議以外でのコミュニケーションでは、質疑応答の管理が主なものとなります。

 オーソドックスな方法としては、Q&A管理表の運用です。メール等での質疑応答であっても、必ずQ&A管理表に転記するようにします。

会議であっても、会議以外であってもコミュニケーション管理の目的の一つは、「言った、言わない」を無くすことです。議事録やQ&A管理表等のエビデンスを残しても、「そういうつもりで言ったんじゃない」という発言をする人もいますが、やはりエビデンスがあるのとないのとでは、その後の交渉の有利さが大きく違います。

またメールのルールも決めておくと便利です。セキュリティーの観点でメーリングリストが許可されていない場合、メールを送る際のあて先をルール化しておくと、情報伝達の漏れや、転送の負荷が軽減されます。またメールの件名の先頭を【XXプロジェクト】のように共通のキーワードを付けるようなルールにしておくと、プロジェクト関係のメールだとすぐに分かって、優先的にメールを確認できるようにもなります。

【振り返り】

今回はプロジェクト管理の中のコミュニケーション管理の説明でした。次回は成果物管理の説明をしていきたいと思います。

①.進捗管理
②.品質管理
③.コスト管理
④.課題管理
⑤.リスク管理
⑥.変更管理
⑦.コミュニケーション管理
⑧.成果物管理(文書管理)
⑨.要員管理
⑩.ステークホルダー管理
⑪.外注管理